サイディングの高い意匠性を引き出すダブルトーン工法の塗装の流れ

外壁塗装の工程

今回はさくら外壁塗装店でも人気の高い、ダブルトーン工法の塗装についてご紹介いたします。
ダブルトーン工法の外壁塗装は、基本ローラーを用いて行うのですが、その現場にお邪魔してきました！
塗装方法とポイントを合わせてご紹介します。

（過去のダブルトーン工法のブログや塗装事例はこちら　K様邸のブログ記事　 Y様邸の塗装事例　 I様邸の塗装事例　）

こちらが今回塗装施した壁面です。

もともとの外壁は茶色の石調デザインに、クリーム色の目地が描かれた意匠性の高い窯業系サイディングでした。従来だと、外壁に上から塗料で塗りつぶしてしまうことで単色化してしまい、意匠性の高い窯業系サイディングの良さが失われてしまっていました。

しかし近年、認知の広まったダブルトーン工法のおかげで、窯業系サイディングの良さを殺さずにメンテナンスができるようになったのです。

ダブルトーン工法の塗装の流れ

ダブルトーン工法は以下のような流れで塗装を行っていきます。

①下塗り

↓

②中塗り(目地色)

↓

③上塗り(目地色)

↓

④ダブルトーン(ベタ面色)

通常の塗装と異なるのは④の工程が加わることです。

では早速各工程を見ていきましょう。

①下塗り(シーラー塗装)

塗装を始めるまでに行うのが下塗りの手順です。

実は外壁の塗料は外壁に直接付着するわけではありません。このシーラーが塗料と外壁の間に入ることで接着するのです。シーラーはお子さんが遊ぶ「シール」と同じ語源でイメージしていただけるといいかと思います。余談になりますが日本のシールは英語ではstickerと呼び、seal（シール）は「封をする」という意味らしいです。お菓子の封をする機械なんかも「シーラー」って言いますよね。我々の塗っているのは、英語では「ステッカー」なのかもしれませんね。

シーラー自体には色はありません。こちらの画像を見てもらっても、ちょっと光沢の出ているところがシーラーをぬった箇所になります。
長く綺麗な外壁を保つためにのこの作業はとても重要になりますので、丁寧に作業を進めていきます。

②中塗り

続いて行うのが中塗りです。今回は目地にあたるクリーム色の塗料を中塗り材として使用します。

中塗りのポイントとしては漏れなく全ての外壁に塗ること。外塗はあくまでも仕上げですので、この中塗りが隅々まで行き届いていないと、塗料の剥離などの塗装不良に繋がってしまいます。

例えばこのように屋根材との隅にも塗料が行き届くよう最初に筆で細かな部分の塗装を行います。ダブルトーン塗装の大半はローラーで行いますが、隅の部分はローラーでの作業がしにくいため筆を使うことで細かく塗っていきます。

こちらが中塗り後の外壁です。一面真っ白の状態ですね。一色でも色は美しいのですがやはりもとの目地色が無いのは寂しいものです。続いて上塗りの工程を見てみましょう。

③上塗り

こちらが上塗りの工程です。同じ塗料を使って塗っていきます。ダブルトーン工法だから上塗りは別の色じゃないの？と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、外壁の塗料は2～3回の塗りが必要なもの。中塗りのすぐに別の色を重ねてしまうと、目地の色の部分は１回塗りになってしまい、塗料の性能が引き出せなくなってしまいます。そのためダブルトーン工法でも上塗りは通常の工程と同じように、目地色と同系色を使用します。

④ダブルトーン仕上げ

そしていよいよお待ちかねのダブルトーン仕上げになります。上から石の色にあたる茶色の塗料を塗り重ねていきます。しかし上塗りまでと同じように塗ってしまうと目地の部分にも塗料が入り込み、単色の仕上がりになってしまいます。そういったことにならないよう2つの塗装ポイントがあります。

ダブルトーン工法の2つのポイント

一つはローラーです。ダブルトーンでは目地まで塗料が浸透しにくい短毛のローラーを使用します。これにより、外壁の出っ張った部分にのみ塗料が載るようになるのです。しかし短毛の場合、一度に含むことのできる塗料が長毛と比べて少ないので、塗料を何度もつけないといけなくなり、いつもの塗装よりかは多少の重労働になってしまいます。

もう一つのポイントは塗り方です。実はダブルトーンの塗り方と、中塗り、外塗りの塗り方では決定的に違いがあります。

それはローラーを動かす角度。通常は縦横と目地に沿ってローラーを動かしますが、ダブルトーンの場合は、斜めにローラーを動かします。これにより、目地の内側に塗料を入りづらくするのです。

職人さんの技術にとても感動しました…。

そして仕上がった外壁がこちらです。見事にサイディングの良さを引き出した外観に仕上がりましたね！

外壁の性能を維持するための必要不可欠な工事ですが、このように見た目のグレードアップも兼ねることができます。品質はもちろん、デザインにこだわりたい方も、是非一度お問合せください！
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