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さくら外壁塗装の外壁塗装コラム

ウレタン防水とは?種類・耐用年数・費用相場などを解説!

2024年5月1日更新  2024年5月1日公開

ウレタン防水

ウレタン防水は建物を保護し長持ちさせるための工法です。
ウレタン防水の基本情報、メリット・デメリット、主要工法と耐用年数、費用相場までを詳しく解説します。

ウレタン防水は、建物を雨水の侵入から守るために行われる工法です。
ウレタン防水は、その柔軟性と適応性から、マンションの屋上やバルコニー、陸屋根など、多様な場所に適用でき、さまざまな形状や複雑な構造にも対応できることが特徴です。
しかし、施工者の技術に品質が左右される点や、乾燥時間の必要性など注意すべきデメリットも存在します。

当記事では、ウレタン防水の基本情報からメリット・デメリット、主要な工法や耐用年数、費用相場、工程までを詳しく解説していきます。
さらに、メンテナンスのサインや長持ちさせるポイントも紹介するので、自宅・管理物件の防水を強化したい・メンテナンスしたい方はぜひお役立てください。

 

1.ウレタン防水とは?基本情報を紹介

基本

ウレタン防水は、建物を雨水の侵入から守る防水工法の1つです。
液体状のウレタン樹脂を塗布し、乾燥させることでつなぎ目のない防水層を形成します。
マンションの屋上やバルコニー、陸屋根など、さまざまな場所に適用できる汎用性の高さが特徴です。

ウレタン防水のメリットとデメリットは、以下の通りです。

【メリット】

・価格が比較的安い
・施工性が高く、さまざまな形状の場所にも対応可能
・つなぎ目のない防水層が作れるため、雨水の浸入を効果的に防ぐ
・複雑な形状にも対応できる
・別の防水材に重ね塗りできる

【デメリット】

・施工者の技術に品質が左右される
・乾燥に時間が必要で、その間は歩行ができない
・デザイン性に乏しい

 

1-1.ウレタン防水の2つの工法

ウレタン防水で主に用いられる工法は、「密着工法」と「通気緩衝工法」の2つです。

ウレタン防水密着工法
密着工法では、ウレタン樹脂を直接下地に塗布し、その上に補強布を貼った後、さらにウレタン樹脂を塗り重ねます。
密着工法のメリットは、工期が短く初期費用を抑えられる点です。
しかし、下地に水分がある場合、高温時に防水層が膨らむリスクがあります。
下地の状態が良好な場所や、面積の狭い場所に適している工法です。

 

ウレタン防水通気緩衝工法
通気緩衝工法は、ウレタンを塗る前に敷く通気緩衝シートが下地からの水蒸気を外へ逃がし、防水膜の膨れを防ぎます。
施工費用は密着工法よりも高くなるものの、膨れ上がりにくいのはメリットです。
施工面積が広い場合や、下地が水分を含みやすい場合に向いています。

上記以外にも「絶縁工法」「メッシュ工法」といった工法がありますが、ウレタン防水を選択する際は、「密着工法」と「通気緩衝工法」の工法が基本となります。
工事を行う場所の条件や予算、期間などを考慮して最適な工法を選びましょう。

 

1-2.ウレタン防水の耐用年数

一般的に、ウレタン防水の耐用年数は約5~10年とされています。
しかし、環境や施工品質によっても劣化具合は変動するため、定期的なメンテナンスが必要です。
トップコートのメンテナンスを行うと、ウレタン防水層の寿命を延ばし、建物を長期間守れます。

ただ、トップコートは紫外線による劣化が起こりやすく、約3~5年ごとの塗り替えが推奨されています。
持続期間の長いフッ素系でも耐用年数は約10年です。

 

1-3.ウレタン防水の費用相場

ウレタン防水塗装工事の施工単価相場は、1平方メートルあたり約6,000円~8,000円です。
ただ、工法によっても費用が異なり、密着工法は相場よりも低め、通気緩衝工法はやや高めとなる傾向にあります。
また、足場代や下地処理などの工事費用は基本的に別料金です。

さらに、既存の防水層の撤去やドレンの交換、脱気筒設置などの追加工事が必要なケースでは、費用が上乗せされます。
建物の状態や施工範囲によって最終的な費用は変動するため、正確な見積もりを取ることが大切です。

 

2.ウレタン防水の工程

ステップ

密着工法は比較的簡単で、コストを抑えた施工が可能です。
下地の状態がよく、面積が少ないベランダやバルコニーへの施工に向いています。

ウレタン防水密着工法基本工程は以下の通りです。

1 高圧洗浄・補修
高圧洗浄で汚れを取り除き、ひび割れや劣化した箇所は補修し、目地も撤去します。
下地を平滑で清潔な状態にすることが重要です。
2 プライマー(下塗り材)塗布
ウレタン防水材が下地に吸収されるのを防ぎ、接着性を高めるために専用のプライマーを塗布します。
3 ウレタン防水中塗り
コテやローラーを使用して、ウレタン樹脂を均一に塗ります。
ウレタン樹脂は、しっかりと乾燥させることが大切です。
4 ウレタン防水上塗り
中塗りのウレタン樹脂が硬化したら、再度ウレタン樹脂を塗ります。
防水効果を発揮できる厚みにするには、最低でも2回は重ねて塗らなければなりません。
5 トップコート(防水保護層)塗布
トップコートを塗り、ウレタン防水層を紫外線などから保護します。
トップコートは防水層ではなく、保護層の役割を持つ溶剤です。

以上で、密着工法でのウレタン防水は完了です。
密着工法は下地に直接ウレタン樹脂を塗布するため、施工箇所の形状に柔軟に対応できます。
ただし、下地の状態が悪いと防水性能や見た目に影響するため、事前の丁寧な下地処理が重要です。

なお、通気緩衝工法の場合はウレタン防水中塗りの前に通気緩衝シートを貼り、脱気筒を設置します。
これにより、下地に含まれる水分や湿気が外に逃げるため、防水層の膨れや劣化を最小限に抑えることが可能です。

通気緩衝工法は、大規模施設へ施工する場合や既存防水層が劣化している場合、および湿気の多い場所での使用に適しています。
耐久性が高まるものの、費用と工期が増加する点に注意が必要です。

 

3.ウレタン防水のメンテナンスのサイン

電球

ウレタン防水やトップコートには耐用年数がありますが、以下のような兆候が現れた場合は注意しなければなりません。
防水層の劣化や損傷が進行している可能性があるため、早めのメンテナンスを検討する必要があります。

【メンテナンスのサイン】

・表面の色が褪せてきた
・表面・防水層にひび割れが発生している
・ルーフドレンの周りにゴミが溜まっている
・ルーフドレンが詰まっている
・雨天などで水がスムーズに流れず、一部分に溜まるようになった
・コケ・藻・雑草などが生えている
・室内に雨漏りが発生している
・防水層に浮きや膨れが生じている
・トップコートの表面にチョーキングが生じている
・トップコートが剥がれている

これらのサインが見られた場合、早めに専門の業者に相談し、必要なメンテナンスや修復作業を行いましょう。
特に、雨漏りや防水層の浮き、膨れは深刻な劣化のサインであり、迅速な対応が必要です。

 

3-1.ウレタン防水は自分でできる?

ベランダなど狭い面積のウレタン防水は、ホームセンターで材料をそろえて自分で行うことも可能です。
しかし、施工に失敗した場合は保証を受けられず、結果として最初からプロに依頼するより高い修繕費がかかる恐れがあります。

特に、屋上など広範囲にウレタン防水工事を行いたい場合は、技術や経験が必要になるため、プロに任せたほうがよいでしょう。
また、プロに依頼することで、品質保証やアフターフォローを受けられます。
DIYでの施工は多少コストを抑えられますが、安全性や耐久性といった面を考えると、プロの施工を選択する方が賢明です。

 

4.ウレタン防水を長持ちさせるためのポイント

ポイント

ウレタン防水を長持ちさせる主なポイントは、以下の3つです。

ドレンを定期的に掃除する
ドレンが詰まると水が滞留し、防水層を劣化させる原因になります。
定期的に清掃し、水がスムーズに流れる状態を保ちましょう。

トップコートを5年に1回は塗り直す
トップコートは紫外線から防水層を保護する重要な役割を持つ層です。定期的に塗り直すことで、防水層の劣化を遅らせます。

定期的なメンテナンスと点検を実施する
プロによる定期的な点検を受け、素人目には判断しづらい劣化や損傷を早期に発見し、修復しましょう。

環境条件によっても、ウレタン防水やトップコートの耐用年数は前後します。
定期的な点検を通じて早期に対応すれば、劣化の進行を最小限に抑えられて、結果的にコストも抑えられるでしょう。
自分自身でできる範囲の小まめなチェックやメンテナンスを定期的に行いつつ、専門家による点検も併せて実施することが大切です。

 

まとめ

ウレタン防水はその汎用性とコストパフォーマンスの高さで、建物の防水対策に広く採用されています。
密着工法と通気緩衝工法をはじめとするさまざまな工法が存在し、それぞれにメリットと適用シーンがあります。

ウレタン防水の耐用年数は一般的に5~10年とされており、定期的なメンテナンスが長期的な保護を実現します。
また、トップコートの適時な塗り替えにより、ウレタン防水層の寿命をさらに延ばすことが可能です。
最終的な費用は工法や施工範囲、建物の状態によって変動しますが、適切な工法の選択と専門家による施工が、効果的かつ経済的な防水対策を実現するために不可欠です。
ウレタン防水を選ぶ際には、これらの情報を参考に、建物にとって最適な防水解決策を選択しましょう。

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