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さくら外壁塗装の外壁塗装コラム

環境にも人にもやさしい!自然塗料のメリットやデメリットを徹底解説

2023年4月4日更新  2023年4月4日公開

地球環境

世界の空気清浄機市場は、2021年から27年の間に、毎年8%程度成長すると予想されています。

以前は珍しいものだった空気清浄機ですが、今では一家に1台あっても、驚きませんよね。

空気清浄機をはじめ、これからはより一層私たちが生活する環境への意識は高まっていくことが予想されています。

私たちが多くの時間を過ごす住宅においても、地球全体やそこで暮らす人のことを、別の角度から考えた塗料が登場しています。

環境先進国のドイツで生まれた“自然塗料”と呼ばれる塗料が、注目を集めています。

どんなところが普通の塗料と違い、また、どんなメリットがあるのでしょうか?

 

そもそも自然塗料とは?

アレルギーに悩む女性

私たちの住宅で一般的に使われている塗料の多くは、石油を原料としています。

シリコン系やフッ素系など、そのほとんどが自然界には存在しないものを、元に作られています。

そのため、近年では家にいるだけで息苦しい・めまいがする・吐き気がする、などのシックハウス症候群と呼ばれる症状が報告されています。

そうした症状への対策の1つとして主にドイツで生まれた塗料が、自然塗料です。

化学塗料に変わる、安全な塗料を目指して作られた自然塗料は、文字通り自然由来の成分を主に使った塗料です。

主な成分に、ひまわり油や亜麻仁油などが使われています。

自然の成分で、しっかり塗装ができるか心配になるかもしれませんが、私たちの住んでいる日本には、古くから漆(うるし)や柿渋といった自然塗料が存在しています。

化学物質に頼らない、自然由来の塗料は意外にも目新しいものではなく、古くから親しまれていることがわかります。

 

自然塗料を使うメリット

SDGs

それでは、自然塗料にはどんなメリットがあるのでしょうか?

自然塗料には、大きく分けて3つのメリットがあります。

 

環境負荷が低い

自然塗料の大きな特徴は環境負荷の低さです。

特に、海外ではライフ・サイクル・アセスメントと呼ばれる、環境負荷の程度が厳しく調べられており、製品に対する評価の1つになっています。

海外の環境問題を取り扱う雑誌で行われるテストでは、自然塗料が良い製品のランキング上位にくることも珍しくありません。

使っている化学物質の種類が減れば、それだけ環境負荷を減らすことに繋がります。

また、原材料の種類が減ることで、輸送に伴う二酸化炭素の排出も減らすことができます。

自然塗料は私たちに、塗料を選ぶ際の基準として“地球環境に優しい”という選択肢を見せてくれています。

 

木の呼吸を妨げず、経年変化を楽しめる

2つめの特徴は、木の呼吸を妨げない点。

塗料は、大きく分けて2つの種類が存在しています。

造膜系塗料と含浸系塗料の2種類です。

造膜系塗料は、塗装する素材の表面に留まるタイプです。

塗装する素材をラップで包むようなイメージになるので、キズや汚れに強い特徴があります。

一方で、自然塗料を含む含浸系塗料は、塗装する対象に染み込んでいくタイプ。

造膜系塗料とは違い、塗装面は守りづらいですが、その一方で手触りや質感を活かすことができます。

そのため、含浸系塗料である自然塗料は、木が持つ本来の性能を十分に発揮させられます。

たとえば、木が本来持っている調湿機能。

乾燥すれば木が湿気を掃き出し、湿度が高くなってくれば適度に湿気を吸収してくれる。

木には、そんな天然の加湿器兼除湿器の役割があります。

そして、含浸系塗料である自然塗料を使うことで、木の役割を妨げにくい塗装が可能になります。

 

安全性に配慮した塗料が多い

最後の特徴は、安全性に配慮した製品が多い点です。

化学塗料も決して安全性を無視した製品ではありません。

しかし自然塗料は自然由来の成分を主に使っているため、化学塗料であれば難しい安全基準をクリアしている製品も。

たとえば、玩具や玩具などに適用される食品衛生法をクリアしている塗料もあります。

食器は日常的に口に触れるものなので、食品衛生法に適合していることは、大きな安心感に繋がりますよね。

また、シックハウス症候群の原因とされている物質を含まない塗料や、ホルムアルデヒドの飛散量が極めて少ないF☆☆☆☆(フォースター)を習得している塗料も。

F☆☆☆☆以外のランクの塗料は屋内塗装に使う場合、建築基準法によって塗装面積に制限が加えられます。

そのため、特に屋内塗装に使われる塗料でF☆☆☆☆を習得しているかどうかは、重要なポイントです。

 

自然塗料にはデメリットもある

外壁のお手入れ

地球環境や人にも優しい自然塗料ですが、万能ではありません。

自然塗料にはデメリットも存在するので、順番に紹介していきます。

 

通常の塗料よりも割高になる

自然塗料を使う上で、私たち使用者が気になる部分がこちら。

大量生産することを前提に、完全に合理化されている化学塗料とは違い、自然塗料はあくまで自然由来のものを主に使っています。

そのため同じ量を作る場合でも、どうしても手間がかかってしまいます。

また、通常の塗料に比べると乾燥にも時間がかかります。

たとえば、化学塗料を使えば5日で終わる塗装が、自然塗料では6日かかることも。

そうすると、単純に塗料の値段だけではなく、塗装を行うための作業費自体も日数がかかる分、高くなってしまいます。

 

頻繁にお手入れが必要になる

化学塗料にくらべると自然塗料は対候性に劣り、劣化しやすい特徴があります。

そのため、自然塗料を使うなら、2~3年のスパンで塗り直しなどのお手入れが必要になります。

また、屋内の塗装に使っていればワックスがけや、毎日の掃除が大切です。

外壁塗装用であれば、通常の化学塗料には含まれていることの多い、カビ防止剤などにも注意が必要です。

自然塗料には含まれていても、化学塗料に比べると量が少ないことも。

そのため化学塗料と比べると、どうしてもカビやすくなってしまいます。

外壁に付着したカビやコケを放置しておくと、最悪の場合では、壁一面の取り換えが必要になってくる可能性も。

自然塗料を使う上では、日々のメンテナンスも楽しんで取り組む心がけが必要です。

 

自然塗料でも絶対に安全ではない

F☆☆☆☆や、食品衛生法にも適合している自然塗料ですが、それでも絶対に安全とはいいきれません。

シックハウス症候群やアレルギーは、色々な原因が複雑に重なり合って、人体へ害を及ぼします。

そのため、室内の塗装を自然塗装にしたからといって、100%症状が回復することはありません。

たとえば漆は、使い続けることで艶が増していく、日本の伝統的な自然塗料です。

しかし、同時に漆の原液となる樹液に触れることで、アレルギー反応が出てしまうことも。

触っただけでかぶれたり、炎症してしまったりすることからも解るように、自然由来の成分だから安心、というわけではありません。

そのため屋内塗装に使う塗料は、化学塗料・自然塗料に関わらず、実際の塗料を見ておくことが重要です。

塗装業者に依頼すれば、実際に使う塗料の見本を貰えることもあります。

ぜひ、全ての塗装が終わる前に見本を見たり触ったりしておくことで、アレルギー反応が起きないか、確認してください。

 

失敗しない自然塗料の選び方と使い方

DIYで塗装

環境に優しい反面、耐久力にやや劣る塗料が自然塗料です。

メリット・デメリットがはっきり分かれている塗料なので「なんとなく体に良さそう」と、イメージだけで選んでしまうと、後悔してしまうことに。

1番大切なのは、自然塗料の大きな魅力である安全性の部分を、確実にさせることです。

化学塗料でも自然塗料でも、自分の体質に合わなければアレルギー反応が出てしまうことも。

そのためには、実際に使う塗料の見本などを取り寄せて、確認することが重要です。

また、メンテナンスや耐久力の面は化学塗料に劣ります。

しかし、自然塗料で塗装した部分が劣化した場合、同じ塗料で簡単に塗りなおすことができます。

DIYや工作が好きな人であれば、楽しみながら作業することができます。

自然塗料のデメリットを解消しつつ、上手に付き合うことで木の質感を活かした、風合い豊かな色を楽しむことができます。

 

まとめ

まとめ

自然塗料は、必ずしも万能の塗料ではありません。

メリットとなる部分やデメリットなる部分があります。

メリットを活かしつつ、デメリットとどのように付き合っていくか、私たち次第です。

ぜひご自宅の塗り替えを検討されている場合は、自然塗料のことも候補に入れて考えてみてください。

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